節子…それ、ドロップやない、オハジキや

「知ってる」節子はそう呟くと、銃口を清太の胸へ向けた。
その表情は、「この距離ならば外さない」そういっているように見えた。
「どうして」
「どうして?」下らない質問に苦笑する。元々自分の兄はあまり頭がよくないことは節子自身よく知っていたが、ここまで愚かだったとは。
「誰のせいでこうなったと思ってるんや」
「――それは」
「あんたのせいや」清太の言葉を遮って断言した。「あんた以外誰がおるん」

素晴らしい。