mixiに自社広告が多いと感じる件について
特に今年度に入ってからか気になることがあった。いわゆる「自社広(自社広告。広告スペースが空いている時に挿入される、運営会社自身の広告)が増えてないか?」ということ。(中略)感覚的には「普通の広告が少ないな」というものがあったが、改めて見直してみるとさすがに少なすぎる。
ということで自社広告が増えてるように感じるそう。その理由として以下の見解が書かれていました。
実はもとから知られていたこと
実はもともと、CGM媒体の広告効果が低いことは、広告主・広告代理店とも周知の事実です。
そして、その効果に基づいた値段設定がされています。
感覚値では、ポータルサイトは1インプレッションあたり0.3円、CGM媒体では何か工夫しないかぎり0.1円を切るくらいのイメージです。
Yahoo!とアメブロの媒体資料へのリンクを以下に。明らかに1インプレッションあたりの単価が違います。
http://netadguide.yahoo.co.jp/info/rate/data/index.html
http://mediaguide.ameba.jp/introduction_ameba.html
広告主はCPA、つまり何か成果(資料請求や商品購入など)を1件獲得するのにかかるコストを考えて広告出稿をしており、それに見合う価格設定がされていない広告商品など付加価値が無い限り買いません。広告料はどの媒体もこのCPAを基準に考えられています。mixiの媒体資料はちょっと発見できませんでしたが、おそらく価格はポータルサイトより低く設定されているでしょう。
値段が低いのですから、広告効果が低くてもトータルで見ればポータルの広告と価値は代わりません。
ではなぜmixiに自社広告が増えたと考えられるのか。感覚値ではなく実際に増えたと仮定します。
理由は3つほどあるでしょう。
市況の悪化
広告業界にはおりからの不況の波により市場全体が縮小しています。ネット広告も例外ではありません。*1そのため、枠を埋めることができず自社広告が多くなったと。
経産省が5/15発表した「特定サービス産業動態統計調査」より作成
モバイルへのシフト
mixiの平成21年3月期決算短信によると、月間PVがそれぞれPC約42.5億PV、モバイルが約111億PVと書かれていました。2007年7月にモバイルがPCを逆転し、1年半ちょっとたった今すでに2倍以上へ差を広げています。mixiも企画・営業チームや広告運用チームの人数という制限があるので、伸びているモバイルに「選択と集中」を行ったと考えても良さそうです。*2
Find Job!へのてこ入れ
有効求人倍率が落ちていることや市況の悪化に影響され、mixiの運用するネット求人情報媒体「Find Job!」の業績が悪化。なので、広告宣伝費が抑制できる自社媒体のmixiへ大量に広告出稿し、てこ入れした、という可能性も高そうです。
まとめ
自社広告が増えた理由は、市況の悪化、モバイルへのシフト、Find Job!へのてこ入れの3点ではないか。
広告効果が低く広告が入らなくなったから、という訳ではなさそう。